以前から、日本国内の生産は海外にシフトしてきたが、基幹の生産だけは国内に保留されているものと思ってきた。
最近、知人に話を聞いてみると、どうもその様子がおかしい。国内の生産が激減している様な話を聞く事がある。
これは困ったことだ。技術立国は当然生産があっての話であり、生産はしないのに技術だけはあるなどという話は成立しない。
IT産業に大きな比率の就業者が移動していることを否定するつもりはない。しかし、IT自体、何か情報伝達して動かすものがあるからこそ、成り立ってくる技術であり、
対象となる何かが無くてはならないと思う。例えばTVを好きな時間に電源のON/OFFをするという事を例に取れば、TVが無くてはそのニーズさえ生まれてこない。
小生は世界の国々にはその得意な分野が存在していると常々考えてきた。例えば、欧州はコンセプトメイキング、発想力においては群を抜いているし、米国はシステム化力が凄い。
日本はというと、細かいところまで気を配ったものつくりや突き詰めて行く力が秀逸だと考えてきた。その突き詰めて行く対象物が日本から無くなってしまっては、日本の得意技は発揮できなくなってしまうのではないか?
食の日本ブームは騒がれて久しいが、同じ精神(自然を活かし、相手を思いやり、緻密なものを作り上げる力)は工業生産に関しても同様だと考えてきた。
どうか日本の生産に携わる皆さん!頑張ってください。海外では決して出来ない生産の姿が日本にはある筈ですから・・・。